市立奈良病院
所在地 〒630-8305
奈良市東紀寺町1丁目50-1
TEL 0742-24-1251
FAX 0742-22-2478
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採用情報

感染制御室

感染症による脅威から、大切な患者さんやご家族、そして職員を守ります。

感染制御室とは、病院内で発生する感染症を防止・制御するための部門です。

感染制御室 室員(一部)

室長(感染対策委員長)兼任
感染制御内科院長
菱矢 直邦(感染症内科専門医/指導医・ICD)
主任看護師(院内感染管理者)専従 一ノ瀬 裕樹(CNIC)

病院内には、感染制御チーム (Infection Control Team:ICT)と抗菌薬適正使用支援チーム (Antimicrobial Stewardship Team:AST)が設けられ、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師の4職種で構成されています。
その中でも当院では、感染症や感染対策の専門知識を有すると証明される資格を持つ職員も在籍しています。

当院に在籍する感染制御に関する専門職

職種 資格名称(日本語) 略称 英語表記
医師 インフェクションコントロールドクター ICD Infection Control Doctor
看護師 感染管理認定看護師 CNIC Certified Nurse of Infection Control
薬剤師 感染制御認定薬剤師 PIC Board Certified Pharmacist in Infection Control
薬剤師 抗菌化学療法認定薬剤師 IDCP Infection Disease Chemotherapy Pharmacist
臨床検査技師 感染制御認定臨床微生物検査技師 ICMT Infection Control Microbiological Technologist

このチーム活動は、感染症や感染対策に関するラウンド・サーベイランス(感染症に関わる動向の監視・教育)・教育・コンサルテーションを行い、医療関連感染(Healthcare-Associated Infection:HAI)の予防と感染症の適正治療を推進しております。

また、当院では主に奈良市における地域の行政、医療機関、高齢者・福祉施設と連携し、地域における感染対策の推進にも尽力しております。

院内感染対策に関する臨床指標

市立奈良病院では、2025年度よりWHOの手指衛生多角的戦略に取り組み、感染防止技術の基礎となる手指衛生の徹底に取り組んでいる。 その中でも自施設の評価指標となるWHOの手指衛生自己評価フレームワーク(Hand Hygiene Self-Assessment Framework:HHSAF)を2024年度から評価をはじめている。 2024年度は237.5点であったが、2025年度は292.5点へ上昇を認めた。

HHSAF総評

1.物品設備 80
2.研修教育 55
3.測定評価 70
4.現場掲示 52.5
5.組織文化 35
合計点 292.5

HHSAFのスコアによる施設水準

総スコア(範囲) 手指衛生レベル
0 - 125 不十分  
126 - 250 初級  
251 - 375 中級
376 - 500 上級  

手指衛生の質の評価は、一般的に手指消毒剤使用量(1患者1日当たりの使用量(ml))と手指衛生5つの瞬間で評価される。当院の現状は下記のとおりである

項目 手指消毒剤使用量1患者1日当たり(ml) 手指衛生直接観察法(%)
当院実績(2025年度) 4.0ml 40%
指標 WHOによる指標では20.0ml 当院の目標 60%

当院では、医療関連感染に関するサーベイランスとして
微生物サーベイランス、消化器外科SSIサーベイランス、ICU・CCU部門でのCLABSIサーベイランス・VAPサーベイランス、 4階東病棟CLABSIサーベイランス、5階南病棟CAUTIサーベイランスを実施している。これらについて順にグラフにて提示する。

1.微生物サーベイランス

 当院における腫瘍耐性菌検出率の推移

 当院におけるClostridioides difficile感染症(以下CDI)院内発生率の推移

感染対策連携共通プラットフォーム(J-SHIPE)と比較すると、全体的に当院の主要耐性菌検出率は低く推移している。2025年間の当院のCDI院内発生率は0.198であり、J-SHIPEによる全国の中央値では0.056であった。



2. 手術部位関連感染(Surgical Site Infection:以下SSI)サーベイランス

 消化器外科のSSIサーベイランス
変動はあるが、年間の院内感染率は8%であった。汚染度が高い手技の手術でSSIが多かった。



3. 4階東病棟の中心静脈カテーテル関連血流感染(Central Line-Associated Bloodstream Infection :CLABSI)サーベイランス

 4階東病棟CLABSIサーベイランス
4階東病棟のCLABSI発生率は3.36であり、J-SHIPEによる全国中央値は1.3であった。



4. 5階南病棟の尿道留置カテーテル関連感染(Catheter-Associated Urinary Tract Infection:CAUTI)サーベイランスの結果を示す。

 5階南病棟CAUTIサーベイランス
5階南病棟では、CAUTI感染率は0.57、J-SHIPEによる全国中央値は1.3であった。引き続き適切な尿道留置カテーテルの管理をしていきたい。



5. ICU・CCU部門におけるCLABSIサーベイランスと人工呼吸器関連肺炎(Ventilator-Associated Pneumonia:VAP)サーベイランス結果を示す。

 ICU・CCU CLABSIサーベイランス

 ICU・CCU VAPサーベイランス
ICU・CCUにおける、CLABSI感染率は0、J-SHIPEによる全国中央値は0.8であった。当院では0件であり、適正管理ができていたと考える。
VAP感染率は3.30、全国中央値は1.2となっていた。J-SHIPEを見ても外れ値ではないが、今後感染率の低減につながるよう、VAP予防に努めていきたい。

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