臨床検査室
生化学・免疫検査
生化学・免疫検査は体液中(血清・尿など)の化学成分(蛋白質、糖質、脂質、酵素、電解質)、腫瘍マーカー、感染症、ホルモンなどの項目を分析します。自動分析装置を用いて採血後15~60分で電子カルテに結果を転送させています。
<一般的な化学成分>
- 肝機能(AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP等)
- 腎機能(尿素窒素・クレアチニン、等)
- 脂質(コレステロール・トリグリセライド・HDL-コレステロール等)
- 糖尿病(血糖値・HbA1c・グリコアルブミン・1.5AG・尿中微量アルブミン等)
- 栄養マーカー(プレアルブミン、レチノール結合蛋白等)
<腫瘍マーカー・感染症>
- 腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、CA15-3、CA125、PSA)
- 感染症検査( 梅毒、HBs抗原・抗体、HCV、HIV、等)
<甲状腺関連検査>
- 甲状腺ホルモン(TSH、FT3、FT4、サイログロブリン)
- 甲状腺自己抗体(TSHレセプター抗体、抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体、抗サイログロブリン抗体)
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一般的な化学成分 |
腫瘍マーカー・感染症 |
甲状腺関連検査 |
血液検査
血液検査は赤血球・白血球・血小板など血液中の細胞成分の数を調べる全血球計数検査(全血算:CBC)、血液を固まらせる役割の蛋白質(凝固因子)を調べる凝固・ 線溶検査が一般的に行われます。
<全血算(CBC)>
赤血球・白血球・血小板・ヘモグロビン・ヘマトクリット等を測定し、貧血や炎症の 有無を調べます。
<凝固系・線溶系>
凝固系(PT、APTT、フィブリノゲン、ヘパプラスチンテスト、トロンボテスト) 線溶系(FDP、Dダイマー)
<その他>
血小板の機能を調べる血小板凝集能検査や白血病などの血液疾患 を判定する骨髄穿刺も行っています。
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全血算(CBC) |
凝固系・線溶系 |
一般検査
一般検査は尿・便・穿刺液・精液などを対象に様々な検査を行っています。
<尿定性検査>
試験紙を尿に浸して、試験紙の色の変化を読みとります。糖や蛋白・潜血・比重・pH等を調べます。
<尿沈査>
尿中の有形成分(尿路系の細胞、赤血球、白血球等)を顕微鏡で観察し、腎・尿路系病態把握に役立てられています。
<便検査>
便鮮血反応、便中抗原検出検査(0-157、クロストリジウム・ディフィシル、ロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルス等)等を行っています。
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尿定性検査 |
尿沈査 |
精度管理(データの安心提供)
精度管理とは、検査室で行う検査結果に対する品質管理を意味します。例えば、血糖値を測定する機器の値が100mg/dlが正しいか毎日検定を実施したり(内部精度管理)、全国の検査室で当院のデータは極端に外れていないか(外部精度管理)などを行うことです。
当院では、機器管理マニュアルに従い、機器の始業および終業点検を行ない、分析装置は標準物質を日々測定し内部精度管理を行うとともに精度保障を行っています。さらに精度管理団体が主催するサーベイランス(外部精度管理)にも参加し、他施設との比較検討も行っています。